繁昌亭の売店コーナー

天満天神繁昌亭には楽屋番という制度があります。おもに入門5年くらいまでの人が対象で主な仕事内容は楽屋内の雑務。朝は早く来て楽屋や舞台などを掃除し、開場時には一番太鼓を叩き、始まったらお茶出しや着替えの手伝いなどをこなします。その日のネタ帳を書くことや、終演後の後片付けなどもします。もちろん楽な仕事ではなく、あちこち走りまわることもあれば先輩方に怒られることも。一日終わればもうヘトヘトです。でもいろんな落語がたくさん聞けて勉強になるし、先輩方からいろいろと教わるチャンスでもあるしと、まさに絶好の学びの場となっています。

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舞台を掃除している様子。舞台に光沢を出すべくぬか袋を使っています。

そんな楽屋内の用事が主の楽屋番という仕事でも、お客さんの前に出てくる時があります。それが繁昌亭のお土産を扱った売店のコーナー。以前は専門の業者さんが入ってはったのですが、いつの間にかなくなって、代わりに規模が小さいながらも我々楽屋番が休憩中と終演後限定で担当する形で復活しました。
扱っている商品はだいたい繁昌亭オリジナル商品や上方落語グッズなど。上方落語情報誌「んなあほな」とか「噺家一覧手拭い」、「繁昌亭オリジナル扇子」とかもあります。

これが個人的にはとても楽しい♪どうやったらお客さんに興味を持ってもらえるか、この商品の良さはなんだろか、どうやったらお客さんに満足してもらえるか、などなどを考えて売るようにしています。例えば「繁昌亭御来場の記念に」とか「ご近所さんへのお土産に」とか。お客さんと直に接することのできるチャンスなので毎回真剣に取り組んでいます。もちろんお客さんに満足してもらうということが第一位ですが、そうやってお客さん相手にどう対応するかが、ひいては落語でお客さんを楽しませるということに通じるのではないかなっというふうにとらえています。

つい先日のこと。いつものように一生懸命セールスしておりましたら、なんととある繁昌亭のスタッフさんから「愛染さん、とても上手ですね☆」と有難いお声をかけて頂きました。お客さんだけでなくスタッフさんにもそんな風に言ってもらえるなんてうれしー!ヤッタネ☆
それからはこっちも一生懸命になってあれ売りこれ売りしていて、気がつけばそこそこの売り上げを計上!フー!よくがんばった、オレ!っと思いながら最後片づけしておりましたら、先程のスタッフさんが満面の笑顔で「これでどこの売店へでも働けにいけますね♪」と。・・・再就職には困らない保証いただきました(笑)

ま、そんな感じで毎日の昼席興行の休憩時と終演後に我々クラスのピッチピチ落語家が売店でグッズ売っております。御来場の際はぜひ覗いてやってくださいませー。やたらてんてん飴という飴ちゃんを薦める落語家が居てたら、それはきっと僕です(*^_^*)

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