ついに7月に突入しました。今年も後半戦スタート!
ニュースなどでもありましたが、天満天神繁昌亭が1カ月の期間とウン千万円というお金をかけてリニューアルしました。
ロビーには笑福亭風喬兄さんによる噺家の似顔絵が展示中です。
僕の似顔絵もあるそうなので、ぜひ探しにピッカピカの繁昌亭へお越しくださいね♪
独演会の振り返りの続きです。何週間たっても振り返ります(笑)
この日のメンバーというと、鳴り物の桂優々くんと桂三語くん、
お茶子の月亭八織ちゃんに三味線の佐々木千華さん、
ゲストの師匠と、付き添いで来てくださった林家菊丸兄さん、そして僕という面々。
さらに文楽劇場のスタッフさんほか、吉本興業からは4人も社員さんが色々とお手伝いくださいました。
そして、業界関係者であるN社長とM先生が楽屋に顔を出してくださりました。
じつは、自分の落語会でこんだけ多くの方々が携わる経験をしたの、初めて!
こんだけ人がいるというだけで、自分のなかではちょっとしたお祭り騒ぎ(笑)
「でもまぁ、準備はちゃんと済ませていたし、もう楽勝でしょう!」
と、何に勝つつもりやったんか知りませんが、会場到着時にはすでに打ち上げを楽しみにしている自分もいたような気もします(笑)
だがしかし、当日は想像以上にバタバタしてしまいました。
お客さまの応対から、舞台関係の調整、さらに予期せぬ事態への対応などなど。
会場に到着してから一度も腰を落ち着けることないまま開演してしまったっというような感じ。
師匠の独演会などで経験してましたからある程度の覚悟はできてましたが、こんなにバタバタするとは…。
このバタバタをわかりやすく言うと
「天ぷらを揚げてるときに電話が鳴って、さらにインターホンも鳴って、しかもトイレにも行きたくなってきた」
……わかりにくいか💦
あまりにもバタバタしすぎて、すべて終わってから「あぁ!しもた!!あれやってない!」とか、「あの方にはちゃんと御礼言えたっけ…?」とか、
忘れている・抜けている・間違えてるが多数発覚…。
ご迷惑をおかけした皆様にはこの場を借りてお詫びいたします。
この話を後日とある先輩にしましたら、こんなことを教えてくれました
「人に頼るということを学べるのも、独演会やからできることやで。」
本当にその通りでございます。落語家っというのは本当に一人だけではやっていけんもんだなぁっと改めて感じました。
そして、改めて嬉しかったのは、見るに見かねたみなさんが色々とお手伝いをしてくださったこと。
仲間という存在のありがたさを実感いたしました。皆さん、本当にありがとうございました⭐
そんなバッタバタのまま時間が立ち、
いよいよ開演ということになりました。
まずはオープニングのご挨拶もかねて、ゲストである師匠との対談。
二人それぞれ床几にかけて、「たぬき」という出囃子とともに幕が開きました。
ちなみになぜこの曲をチョイスしたかというと、この日が先代染丸師匠の祥月命日でもあり、
先代染丸師匠の出囃子がたぬきだったから。
あと、個人的に好きな出囃子だから(笑)
幕が開き、お辞儀している頭をあげて、舞台上から客席を見た時の光景は今も忘れられません。
大入り満員!人!人!
鳴りやまない拍手!
「こんなにもたくさんの方が僕のためにお越しくださったんだ…」
と思うと、生まれて32年と8日経ってもろくなった涙腺がゆるみ、思わず泣きそうになりました。
が、
しかし、
僕が泣く前からすでに泣き声がどこからともなしに聞こえてくるじゃあーりませんか。
??
どなた?
どこから??
ふと横を見ると
師匠が号泣しておりました。
同じく生まれて69年と8カ月と5日経ってずいぶんと涙腺がユルくなり、朝ドラを見ながら泣いてはる姿は何度か拝見しておりましたが、
僕の会に来てくれたお客さんを見てこんなに泣いてくださるとは…
そういえば、「この日に初めての独演会を開催することにいたしました」とお話したときは嬉しそうにしてはりましたし、
おかげさまでチケットの売れ行きが順調ですとご報告したときも嬉しそうにしてはりましたし、
手拭いを作っていただきましたとお渡ししたら嬉しそうにしてはりましたし。
そして、作っていただいた楽屋暖簾を開演前に眺めてはったこと。
9年9カ月闘病してはる師匠の姿をいつもそばで見ておりましたが、
きっと師匠も僕を見てくださっていたのですね。
嬉しい気持ち、感謝の気持ち、そして他にもいろんな気持ちが僕にもこみ上げてきて、
開口一番、自然と師匠へ、こんな言葉が出ました。
「もう泣くんですか!?」
なんと失礼な弟子で申し訳ありません(笑)💦
失礼な弟子の独演会の振り返り、まだまだ続きます。
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